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半導体不足が及ぼす納車への影響とは?

半導体不足が及ぼす納車への影響とは?

2020年に世界中で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症の影響から世界的に様々な製品への需要が減退しました。
車業界も例外ではなく、主要なメーカーはいずれも大幅な生産調整を強いられることになったのです。その後、2021年後半から2022年にかけて徐々に需要が回復する中で、問題となったのが半導体不足でした。
というのも、コロナ禍を受けた生産調整とその後の需要回復を受けた生産数の増加という流れは車業界だけでなく家電業界やIT業界など様々な分野で同時に生じており、それらの業界で不可欠な素材とされている半導体の供給が需要に追いつかないという状況が世界的に起こったのです。


半導体不足による影響近年の車はIT化が進んでおり、半導体が手に入らなければ、生産することはできません。
そのため、需要が回復してきたにもかかわらず、メーカー各社は工場の生産ラインを休止せざるを得なくなり、それによって大規模な在庫不足が引き起こされることになりました。
日本国内でも同様で、2022年には人気の車種を購入しようとした場合に半年以上も納車が遅れるといった事態が生じました。
新車が手に入りにくくなったことで、中古車の需要が大幅に高まって価格が高騰するといったことも起きたのです。


半導体供給の回復もっとも、このような状態は長続きはせず、2022年後半以降になると半導体の供給が徐々に回復してきたために、車の在庫不足は解消へと向かいます。
メーカー各社でも改めて半導体の購買体制を整備し直した結果、生産を停止していた工場もフル稼働できるようになったのです。新型コロナウイルス感染症によるパンデミックも落ち着きを見せたことで需要も回復し、供給がそれに追いついてきたことで、業界全体ではコロナ前を上回るほどの活況を見せるようになりました。
なお、IT化によってかつてに比べて車に使われる半導体の数が大幅に増えてきているため、今後も半導体の市況によって車の生産体制が影響を受け得るという点には注意したほうがよいでしょう。