寒冷地仕様の車が持つ特徴や扱い方について
寒冷地仕様とは気温が氷点下まで下がる環境を想定して作られた物を意味しています。
寒冷地の定義は一定ではありませんが、車や機械類についてはマイナス10度以下の気温に晒される環境と見なすのが一般的です。
日本では北海道や東北地方が寒冷地に該当するので、これらの地域で用いられる車は寒冷地仕様になっています。
寒冷地仕様の車の特徴として、特殊なエンジンオイルや冷却水が用いられている点が挙げられます。低温になっても凍らない特殊な薬剤が添加されているので、氷点下の環境でも正常に車を走らせることが可能です。
寒冷地に対応していない、いわゆる普通仕様のエンジンオイルや冷却水は低温になると凍ってしまうので、他の地域から寒冷地へ車を持ち込む際は注意しなければいけません。
タイヤの違いも寒冷地仕様ならではの特徴と言えるでしょう。
冬になると氷雪で道路がスリップしやすくなります。夏タイヤのままでは非常に危険なので、氷にしっかりと食いつくスタッドレスタイヤに交換するのが寒冷地での常識と言っても過言ではありません。
一方でスタッドレスタイヤは磨耗しやすく、氷雪が積もっていない乾いた路面では却って滑りやすい欠点もあります。安全に車を走らせるなら、季節の変わり目に合わせてタイヤを交換することが大切です。
また、スタッドレスタイヤはゴムが柔らかい一方で劣化もやや早いことから、数年ごとに新品と交換するのが賢明とされています。
寒冷地仕様の車は厳しい寒さの中でも正常に動けるよう、様々な工夫が施されています。
しかし、運転する人が正しい知識に基づくメンテナンスを行わないと安全に走らせることはできません。
寒冷地仕様の車はどう扱うべきか、エンジンオイルやタイヤは何を選ぶのかを正しく学び、適切な方法で扱うことが寒冷地でのカーライフを充実させる必須条件です。
憶測や先入観で決めず、カー用品店や車の販売店などで不明な点を確認するのが何よりも重要なポイントと言えます。